エアコンはどれほど使用されるというのか2012/01/28 07:53

エアコンはどれほど使用されるというのか
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夏場、
各家庭は、
2.6台分の、
大型エアコンを動かし、
留守のときには、
ペットのために、
三分の一は、
エアコンを切らない。

常識では考えられぬ、
予想だ。

けれど昨年夏に、
電力需要量を試算するとき、
こうした予測をもとに、
試算されたという。

そして、
9.2%不足するとした昨年夏、
実は、
6%の余裕があるとの試算が、
政府内にあったという。

6%の余裕は、
公表されることは、
なかった。

エアコンだけではなく、
再生可能エネルギーによる発電を、
ゼロとし、
猛暑だった、
2010年の需要を前提とし、
電力不足を、
宣伝していた。

そこまでして、
原発を再稼働しなければならない、
理由が、
彼らにはあるのだろう。

そうした虚偽ともいえる数値を作り出し、
隠蔽をおこなっている彼らに、
節電に努力している人びとは、
存在してはいない。

参考情報

東京新聞 筆洗

東京新聞 1月24日記事


今日の俳句



   月細し真蒼き枯庭跼る

   ツキホソシ サオキカレニワ セグクマル




補足
「真蒼(さ青)」真っ青。青白いこと
「跼る」体を前方にかがめ背を丸くする

それは天使の声なのか2012/01/27 14:12

それは天使の声なのか
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そのことを、
どう受け止めるべきかと、
考えてしまった。

埼玉県教育局が、
道徳の教材として、
三陸町の防災無線で、
避難を呼びかけ続けた、
遠藤未希さんを、
とりあげたという。

同県の、
公立小中学校で、
使われる。

津波を、
津波で亡くなられた人々を、
子どもたちの世代へと、
伝え続けることの大切さ。

けれど、
どのように伝えるのか。

遠藤未希さんを、
美化することで、
問題の本質を、
隠蔽してはいけない。

遠藤さんも、
一緒にいた町職員も、
死を決意し、
放送したわけではないだろう。

いよいよ津波が押し寄せて来た時、
遠藤さんたち職員も、
屋上へと避難した。
けれど防災対策庁舎の建物は、
巨大な津波を避けるだけの、
高さを持ってはいなかった。

これは、
設計段階での不備ではないのか。
伝えるべきことは、
津波に備えるために、
考えられる限りの、
対策を怠った、
俺たち自身の姿勢ではないのか。

遠藤未希さんや、
亡くなられた町職員は、
英雄ではなく、
俺たちの甘さによる、
犠牲者ではないのか。
それは原発も、
同様だ。

そうした深い反省がない限り、
津波による悲劇も、
原発による恐怖も、
何度も繰り返されてしますのではないか。

教材では、
亡くなられた遠藤さんが、
どのような思いの中で、
放送しつづけたかを、
まるで遠藤さんの気持ちを、
すべて分かっているかのように、
それが事実であるかのように、
書かれている。

自己犠牲により亡くなられた、
崇高な物語として、
描き出されている。

それだけで終わってしまうならば、
津波で亡くなられた、
多くの方の命は、
物語として収束され、
その死の現実は、
見えなくなってしまう。

亡くなられた方一人ひとりを、
己の頭の中で並べるという作業を、
子どもたちにこそ、
おこなってほしい。

教材の最後は、
遠藤未希さんの、
出棺のとき、
雨も降っていないのに、
ひとすじの虹が出たで、
終わっているらしい。

なんという、
美しいだけで、
感動を誘うとする、
物語の、
最後だ。

死の恐怖と、
向き合った人々を、
想像する力さえ、
行政の教育者には、
ないのか。

そして、
教材のタイトルは、
「天使の声」。


今日の俳句



   枯野人ある岨道も穢に降つ

   カレノビトアル ソワミチモ エニクタツ




補足
「岨道」けわしい山道
「穢」けがれ。けがれたもの
「降つ」日が傾く。夜が更ける

テオ・アンゲロプロス2012/01/26 07:33

テオ・アンゲロプロス
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テオ・アンゲロプロスが、
死んだ。

病ではなく、
映画撮影中の交通事故で。

ギリシャの哀しみを、
映像に映し出した男が、
今また、
あの内戦時代のように、
あの軍事独裁政権時代のように、
他国に翻弄される、
ギリシャの時代に、
死んだ。

昨年11月2日にも書いていた。
革命家であり、
暗殺された、
アレクサンドロス・パナグリスとともに。

「旅芸人の記録」を、
観よう。
「シテール島への船出」。
あるいは、
「霧の中の風景」を。

そして、
テオ自身により、
完結させることのできなかった、
「エレニの旅」を。


今日の俳句



   薄墨に気の目透かさば眠る山

   ウスズミニ キノマスカサバ ネムルヤマ




補足
「気」大気
「目透かす」透かして見る

すべてが一色に染まるならば2012/01/25 07:33

すべてが一色に染まるならば
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雪が降り、
雪が積もり、
あらゆるものを、
白く染める。

個は、
白い結晶の中に、
埋没する。

雪景色に隠された、
恐怖。

辺見庸が、
週刊金曜日のインタビューで、
「草の根ファシズム」について、
語っていた。

昨日朝の光景は、
この「おのずからのファシズム」を、
思わせた。

東北の津波も、
福島の原発も、
俺たちはマスメディアが書く「物語」を、
「感動」という共通言語の中で、
読み収斂させられる。

「わたしの死者一人びとりの肺に
 ことなる それだけの歌をあてがえ
 死者の唇ひとつひとつに
 他とことなる それだけしかないことばを吸わせよ」
        辺見庸「死者にことばをあてがえ」より

「しおれて冴えないヒトヨタケ。
 恨まない、恨まれないヒトヨタケ。
 次から次へとわいてくる、
 顔をかくしたヒトヨタケ。
  ・・・
 生涯をつうじ個としてたたかうということのない、群れと絆、斉
 唱と涙、断念と裏切りを好み、それらを美とし、無常とうそぶく、
 まぎれもない腐生菌であるという事実である。」
   辺見庸「ヒトヨタケ Coprinopsis artamentarius の歌」より

個としての怒り。
個としての悲しみ。
個としての死者。

それらを奪還できなければ、
津波の悲劇も、
原発の悲劇も、
繰り返されてしまうだろう。


今日の俳句



   雪折れす夜を籠む黙せぐりあげ

   ユキオレス ヨヲコムシジマ セグリアゲ




補足
「雪折」雪の重さに木々が静かに裂かれる
「夜を籠む」夜が深い
「せぐりあぐ」込み上げる。しゃくりあげる

現実を表現するための創出2012/01/24 09:22

現実を表現するための創出
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辺見庸の、
「眼の海」が届いた。

言葉に命を与えるために、
新たな言葉が、
紡ぎだされる。

「原光景」。
「真景」。

大胆に象徴された文字を組み合わせ、
言い表すことの困難な、
現実を表出する。

「世界にはもう現在がない
 世界にはもはや思惟する主体はない
 世界はなにも包摂しない
 世界はなにも内包せず
 なにものにも包摂されていない
 主体はもうない
 ことばは徒労の管足系として
 無為全般を司る
 世界はしたがって ない」
      辺見庸「フィズィマリウラ」より

彼の作品を読みながら、
亡くなられた方の作品を、
思い浮かべていた。

映像作家であった方は、
いくつものオブジェを組み合わせて、
新しい意味を創りだされていた。

辺見庸の作品を読みながら、
亡くなられた方のことを、
独り考えていた。


今日の俳句



   埋めどもしずり雪鋭く遁世へ

   ウズメドモ シズリユキトク トンゼイヘ




補足
「埋む」気分をめいらせる
「しずり雪」木の枝などから落ちる雪
「鋭し」するどい。はげしい
「遁世」俗世間を逃れること

落葉松 そして亡くなられた人2012/01/23 06:36

落葉松 そして亡くなられた人
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個人用コンピューターは、
記憶媒体が、
音楽テープの時代から、
使っている。

見知らぬ人との関係を、
電話ケーブルでつなぐ、
パソコン通信もやっていた。

それでも、
インターネットの時代となっても、
その可能性について、
つねに懐疑的だった。

しかし、
このブログのために、
俳句を作りだした頃、
ある人が、
懐疑を捨てるべきと、
教えてくれた。

新たな、
ソーシャルネットワークへも、
誘ってくれた。

だからこそ、
3・11を、
書きつづけている。

けれど、
その人が亡くなられた。

昨日は、
端坐し、
その人のことを、
考えていた。

その人がいた時間。
祭りのように、
楽しかった。


今日の俳句



   妹見果つ朽葉落葉松北風擦過

   イモミハツ クチハカラマツ キタサッカ




補足
「見果つ」残らず見る。最後まで見る
「擦過」表面をかすること。すりむくこと

落葉松(6)そして挽歌2012/01/22 12:58

落葉松(6)そして挽歌
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寂寞とした
風景を見つめ、
落葉松だけを、
句としてきた。

ブログのアップだけで、
ネットへのアクセスも、
せずにいた。

そして今、
知った。

ある方が、
亡くなられた。

そのことを、
教えてくださった方に、
心からお礼を述べます。

俺は何かを、
感じていたのか。


今日の俳句



   三昧場落葉松寂爾北颪

   サンマイバ カラマツセキジ キタオロシ




補足
「三昧場」死者の冥福を祈るために設けた墓地に近い堂
「寂爾」寂寞。ひっそりして静かなさま
「北颪」北方の山から吹きおろす冷たい風

落葉松(5)2012/01/21 05:26

落葉松(5)
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今日の俳句



   風凍つる落葉松杳か染むる景

   カゼイツル カラマツハルカ シムルケイ




補足
「杳か」時間・距離が遠くへだたっている
「染む」深く心にとめる。しみこませる

落葉松(4)2012/01/20 06:45

落葉松(4)
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今日の俳句



   抱けども落葉松枯れば呉天暮る

   ムダケドモ カラマツカレバ ゴテンクル




補足
「抱く」かきいだく
「呉天」遠い旅の空
「暮る」暮れる

落葉松(3)2012/01/19 09:15

落葉松(3)
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今日の俳句



   落葉松のさくみい辿る枯木道

   カラマツノ サクミイタドル カレキミチ




補足
「さくむ」踏みわけて行く
「い辿る」探し求めて行く